piano 竹下杏奈 Anna TAKESHITA
Q1:チェコ作品に特化したオーディションがあることをどこで知りましたか?
受けてみたいと思った理由など、お聞かせください。
A.チェコ音楽の祭典オーディションのことは、チェコ共和国大使館のホームページで知りま
した。コロナもそろそろ収束に近づき、何か挑戦したいと思っていたタイミングだったの
ですぐに準備することにしました。
受けてみたいと思った一番の理由は、チェコ人の音楽家から、参加したすべての人に講評
がもらえるというのがユニークだと感じたからです。勉強させてもらえると思い、挑戦す
ることにしました。
Q2:受賞者記念コンサートの雰囲気はいかがでしたか?
A.会場のスタッフさんも、聴衆の皆さんもとても温かくて、あれほど皆さんに応援してもら
いながら演奏したのは人生で初めてでした。
出演者同士も楽屋で多く会話をし、私は新しい友人を何人も得ることができました。
お互いの健闘を讃え合う気持ちが自然に沸いてくる、そんな清々しい空気の漂う素晴らし
いコンサートでした。
また、出演者の選曲がとてもユニークで、チェコには眠っている名曲がたくさんあること
知りました。他の方の演奏を聴くのがとても楽しかったです。
Q3:対面審査員講評、チェコ映像審査員講評の内容はいかがでしたか
A.チェコ人ピアニストの方からいただいた講評は驚くほどの量で紙一面にぎっしりと書いて
くださっており、ものすごい熱量で取り組んでくださっていることを感じました。
対面審査の先生方を含め、すべての審査員の方がとても丁寧に、そしてポジティブに聴い
てくださったことがわかる内容で、嬉しかったです。アドバイスもとても温かく、いただ
いた後は参考にしながら演奏の研究を重ねました。
Q4:Musica Panenka 優秀賞受賞おめでとうございます。受賞の瞬間はどのようなお気持ちでしたか?
A.名前を呼ばれた時は、とても驚きました。まるで宝くじに当たったような気持ちでした。
これまでの音楽人生での経験から予想すると受賞は絶対にないと思い込んでいたからでです。
私の演奏は完璧からはほど遠いものでしたが、チェコ人の先生方は彼らのオリジナルな
聴き方で音楽を評価してくださったのかな、と思いました。そして、そんな素敵な方々か
ら良い評価をいただけたということが自信につながりました。
Q5:今後どのような活動を展開されるご予定でしょうか?
A.今後はチェコ音楽だけを集めたソロリサイタルを中心に演奏活動を積極的に行うことを計
画しています。優秀受賞以降友人とのアンサンブルでマルティヌーのトリオを発表したり、新しいソロ曲に取り組んだり、少しずつレパートリーを増やしています。
チェコ音楽のユニークさと面白さを広めていく一人になりたいです。
直近の最大の目標はチェコの友人を日本に招いて、一緒に演奏会を開くことです。今はそ
の準備も進めています。
Q6:そのほか、ご意見・ご感想などがあればお聞かせください。
A.音楽は楽しむものであることを教えてくれるオーディションでした。受けてみて心から良
かったと感じています。
ここまで人々が温かく良い雰囲気のオーディションには出会ったことがありません。
これから参加される方は、実際にこのオーディションで、音楽を楽しむとはどんなことか
肌で感じることができますし、同じ音楽仲間やその他の人との交流を楽しむことができる
はずです。
今後の自分自身の音楽とその人生の発展に大きなきっかけを与えてもらえると自信を持っ
て言えます。ぜひ挑戦してください!